ナポリが見たい

映画、テレビドラマ、本の感想と時々日記を書き連ねるブログです。

ピエール瀧について

どこにもぶつけられないので、かといって日記よりもやや公共的なところで書きたくて一年ぶりにブログ更新。ピエール瀧について。

 

「好きなタイプの芸能人は」と聞かれると「ピエール瀧」と答えてきた。

大抵は「ああー(?)」といった感じでリアクションが鈍い。(失礼①)同意されたことは一度もない。(失礼②)少なくとも自分の身の回りでは。

 

わからなくない。というのも、俳優として出ている瀧さんのルックスとか、電気グルーヴの音楽活動の面しか知らなければ自分もここまでハマらなかったと思う。

実際、それらで目にするピエール瀧さんについてはスルーしていた。(失礼③)

瀧さんの魅力を知ったのは「たまむすび」のラジオだった。

 

初めて聴いたのは、たしかよりにもよって瀧さんが交通渋滞か何かに巻き込まれて遅刻した日。リスナー歴は短いけど、なんかとびっきりで抜群に面白い人がいる、とそれ以後木曜のたまむすびは欠かさなくなった。(欠かした日もあったけれど)

それから「あまちゃんの板前さんやってた人らしい」とか、「電気グルーヴの人らしい」とか、後付けで瀧さんについて追加情報が増えていったけれど、俳優より音楽より、私が瀧さんに惹かれたのは瀧さんのラジオ。

 

パートナーである赤江さんの話を聞き出すのが上手で、その話を面白く調理するのも上手だけれどそうと見せない腕もある。

鋭く容赦無く突っ込んでいくのに、スレスレのところで相手を傷つけない。

破天荒にはっちゃけて声を張り上げてみせたと思ったら、リスナーの相談に対する答えなんかで時折みせる常識人の一面。

雄っぽい破壊力がありながら、あの優しさと相手もその場も包み込むような包容力。

そうして何より、瞬時に切り返せるあの言葉のセンス。

その飴と鞭、暖かさと冷たさ、真面目と不真面目さの加減が絶妙だった。

赤江さんも気のせいかどの曜日よりも自分を安心してさらけ出せてる印象だった。思うに、「すきなタイプがピエール瀧」で全く同意できない女性というのはラジオ聴いてないからではないかと思う。

瀧さんは非常に女性のツボを心得ている。(完全に個人の主観によるけれど)

 

時折、旅行のお土産なんかを差し出す心遣いもみせていたけれど、そのお土産も茶目っ気があって、「買ってきた」感より面白さを重視するところも素敵だった。SONGSでも本人が言っていたけれど、誰より「ユーモアのマジック」を持っていて、シリアスな内容の相談や発言対しても、瞬時にいろんな人の心を判断してユーモアでくるんで差し出すことができる天才だった。

 

言うならば、センスの塊。書けば書くほど稀有な存在だ。

南海の山ちゃんが「憧れてた」のも、伊集院さんが「嫉妬してた」というのも、ものすごくわかる。私もピエール瀧に憧れていたし、男だったら嫉妬していたし、女の今は超絶に「好きなタイプ」だった。

 

今ほど自分以外の誰かのために、過去に戻って今のこの事態を教えてあげたいと思うときも珍しい。でも、タイミング的には色々と最悪でも、これを機に断ち切ることができるならよかったのかもしれないと思いたい。

 

瀧さんがしたことは確かに法律違反だ。

こうして感傷的なブログなんか書けるのも、直接的な被害を何も被ってない一視聴者だからで、関係者は大変な思いをしてるだろう。たけしさんがNHKのスタッフの一人が「顔が黒くなってた」という言葉や、おやすみ日本でのクドカンの「今心がここにない」という発言通り、直接の関係者はこんな呑気な気持ちに浸れない事態になってるんだと思う。

それを思うと、瀧さんがしてしまったことの罪は本当に重い。

 

けれども、この一つの失敗で、彼の役者としての才能や、パフォーマーとしての能力や、人を楽しませてくれるあの魅力が全て潰されることはどうかどうか無くあってほしい。

読み返すと自分も過去形で書いてしまったけど、必ず薬物を断ち切って、ハッキリ言えば未来形でいつかまた瀧さんにラジオに戻ってきてほしい。

瀧さんと赤江さんの話がまた聴きたい。

 

たぶん、幸か不幸か今は瀧さんも全ての情報が断ち切られて、どんな言葉も届かないのだろうけれど、赤の他人にこれほどこのことが伝わってほしいと思うことも珍しい。

瀧さんの復活を待っている。